~王の叶わぬ夢~
ソウルから電車で1時間程の
水原(スウオン)には
ユネスコ世界文化遺産に登録された
華城(ファソン)と言う
とても立派なお城があります。
韓流ドラマの「イ・サン」にあたる
王様の正祖が父の思悼世子の祭礼をあげるために
父の墓がある華城へ向かう際、
泊まれるように造ったというのが公式的な理由です。
資料によれば、
正祖は1804年に上王に退いた後は、
華城で暮らすつもりだったそうですが。
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このお城は
1796年に建立されましたが
世界初の計画都市であり
同時期に造られた
ロシアのペテルブルクや
ワシントンDCよりも
はるかに体系的で計画的に
建設されました。
なお、朝鮮王朝が
全ての理論と学説、技術を
詰め込んでおり
当時としては
巨額の予算と人力が投入されました。
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東洋・西洋の軍事施設理論を組み合わせて
防御機能に優れた特徴があり
首都の南側の防衛を目的とされたものです。
お城は
韓国戦争の際に
ほとんどが破壊されましたが
華城の工事報告書が残されていたために
城壁の設計、実際に建てられた建物の形態、
規格と特徴、資材の入手先などが
詳細にあったので、当時の姿をそのまま復元
出来たそうです。
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建設当時は、
時の副総理が直接、現場で指揮をとり
1794年から1796年までの2年間でのべ
70万人以上を動員して工事が行われました。
また、元々、住んでいた住民たちは
費用を渡して移住させたり
城の外郭に貯水池をつくって
農地を造成しています。
完成した都市には
王室の親衛部隊5千人を置いたそうです。
正祖は
遷都と夢見ていたそうですが
しかし、
夢は叶わなかったのです。
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韓流ドラマ「イ・サン」では
王室のなかの南人・少論・老論
という派閥間の抗争が描かれています。
今の時代に生きる、平民の私には
理解が出来ませんが
「王室のなかで生活をしていくというのは、
とてもとても大変な事なんだろうな~」と
ドラマの数々のエピソードを想い出しながら
城郭をグルッと一周歩いてみると
歴史の重さがひしひしと湧いてきました。
帰り道では、
有名な水原カルビをお腹いっぱい食べて
南へ向かう列車に飛び乗りました。
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